「株式会社PlantStream」の設立について

革新的なプラント設計システム「空間自動設計システム」を実装

千代田化工建設株式会社(代表取締役社長:山東 理二、以下「千代田」)と株式会社Arent(代表取締役社長:鴨林 広軌、以下「Arent」)は、プラントの空間設計(配置計画*1、配管、土木・建築設計)に新たなシステムを提案する新会社「株式会社PlantStream(以下「PlantStream社」)」を設立し、8月3日から折半出資での共同運営を開始しましたことをお知らせします。

経緯

千代田とArentは数年に渡り、プラントの空間設計の効率化の実現に向けて、千代田が持つプラントエンジニアリングの経験、プラント空間設計の基本思想と、Arentが持つCAD技術、最適化技術とを融合させながら空間設計の効率化を目的としたシステムのアジャイル*2な開発を進めてきました。

その結果、プラントの基本設計業務のうち空間設計に掛かる工数の80%程度を削減し、今までの約5倍の速度で三次元モデル作成が可能となる*3革新的なプラント設計ツール「空間自動設計システム(プロダクト名:PlantStreamTM)」を実装できたことを確認しました。

これを受け、千代田とArentは、PlantStreamTMをプラントエンジニアリング業界に特化したソフトウエア(いわゆる業界特化型SaaS(Vertical SaaS))として世界中のプラントオーナーやEPCコントラクターなど向けに販売を目指すことに合意し、PlantStream社を設立したものです。

千代田にとっての意義

プラントの設計は、大きく上流のプロセス設計、設備設計(機器、電気・制御設計)と空間設計に分けられますが、通常、プロセス設計の完了を待たずして同時に空間設計に着手するため、上流設計が修正された際、下流の設計変更管理に多大な労力と時間を要していました。

特に空間設計のうち配管設計では上流の設計情報、プラントの運転・保守のしやすさや、環境負荷に加えて、施工のしやすさなどのプラント毎に異なる様々な制約に適合する必要があるため、極めて複雑で標準化が難しい部分が多く、その技術伝承も課題となっていました。

上流設計と空間設計のデータ連携によって瞬時にプラント全体の配管やケーブルを三次元モデル化する革新的なシステムが実現したことで、従来二次元で行われていた配置計画の検討を三次元で行い、定量的な相対比較が可能となります。

この結果、例えば基本設計業務においては、従来は困難であった複数の設備配置計画の検討を短期間で行うことができ、より競争力のある配置計画の提案や最適配置が可能となりました。将来的には設備配置の自動化実現を目指しています。

千代田は、プラントエンジニアリング業界の更なる発展に向けてPlantStreamTMの発展に協力して参ります。また、本件に留まらず、様々なデジタル技術を活用してワークフローの変革を行い、生産性の20%向上を目指す社内活動、Target 20*4の実現及びエンジニアリング価値の再定義を通じて、2019年5月に策定した新たな中期経営計画「再生計画~再生と未来に向けたビジョン~」の実現に向けて邁進してまいります。

Arentにとっての意義

ArentはCADに革命を起こすこと、正確に言うならばCADの使い方を変え、設計者たちの過負荷な日常に革命を起こすことをミッションとしております。設計者の暗黙知をアルゴリズム化することで「自律設計するCAD」を開発し、作業は「自律設計するCAD」へ、創造は人へ。PlantStreamTMはプラントの空間設計を担う多くの設計者過負荷から解き放ち、より創造的な業務に従事することをサポートする画期的なシステムとなりました。

PlantStreamTMのシステム実装においては、イノベーションの実現の肝である歴史と課題を有する企業と、スピード感と技術力を有するスタートアップの共同技術開発が実現したことが成功の鍵であったと確信しております。

また、PlantStream社は、上記の様に背景の全く異なる企業が折半出資で設立し共に歩を進める象徴的な会社です。新たなイノベーションの成功のカタチとして、千代田と共同でPlantStream社の運営に邁進してまいります。

別紙1 株式会社PlantStream概要

名称株式会社 PlantStream
所在地東京都中央区
代表者代表取締役CEO 愛徳 誓太郎
代表取締役Co-CEO 織田 岳志
主な事業内容空間自動設計システム「PlantStreamTM」の開発、販売
出資比率千代田 50%、Arent 50%
設立年月日2020年7月1日
ホームページhttps://plantstream3d.com/

別紙2 千代田化工建設株式会社概要

名称千代田化工建設株式会社
所在地横浜市
代表者代表取締役社長 山東 理二
主な事業内容総合エンジニアリング事業
(ガス、電力、石油、石油化学、一般化学、医薬品等の
プラントの設計、調達、施工、試運転およびメンテナンス等)
ホームページhttps://www.chiyodacorp.com/

別紙3 株式会社Arent会社概要

名称株式会社Arent
所在地東京都中央区
代表者代表取締役社長 鴨林 広軌
代表取締役副社長 佐海 文隆
主な事業内容・3次元空間最適化を中心としたソフトウエアの開発
・スマートフォンアプリケーションの開発
・IoT機器、クラウドサービスを活用したWEBサービスの開発
・DXコンサルティング事業
ホームページhttps://arent3d.com/

*1 プラントの中で、プラント設備、機器装置をどこに配置するかを決める設計業務。地理的要因の他、安全性、操作性、保守性、施工性、経済性を考慮して設計されます。

*2 システム開発手法で従来のウォーターフォール型と対比されます。アジャイル開発では、開発工程を小さな機能単位に区切り、機能単位毎に要件定義・開発・テスト等を行い、その繰り返しにより集合体としての大きなシステムを構築する手法です。

*3 約1,000本の配管の三次元モデル作成は、従来数か月間掛かりで実施しておりましたが、60秒以内にまで短縮することに成功しております。

*4 千代田は、全社デジタル化推進による業務効率20%向上を目標とした「Target 20」活動として設計・調達・建設・試運転・コーポレートの各業務分野において、革新的なワークフローやRPA(Robotics Process Automation)の導入を進めています。

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